
働き方改革推進支援助成金は、労働時間の削減や職場環境の改善、生産性向上に取り組む事業者を支援する制度です。
本記事では、2026年度に設けられた5つのコースと主な変更点を紹介したうえで、「団体推進コース」を中心に、申請期限、必要書類、申請から支給までの流れ、設備・機器を導入する際の注意点を詳しく解説します。
多忙な経営者や人事担当者にとって、働き方改革推進支援助成金は時間外労働の削減やワーク・ライフ・バランスの実現を支援し、労働生産性の向上を図る絶好の機会です。
この記事では、働き方改革推進支援助成金の各コースの詳細や申請時の注意点を網羅し、成功へのステップをサポートします。
働き方改革推進支援助成金とは
制度の概要
働き方改革推進支援助成金は、厚生労働省が実施する助成制度であり、中小企業事業主などが労働時間の削減や年次有給休暇の取得促進、勤務間インターバル制度の導入、生産性向上に向けた取組を行う際に、その費用の一部を支援するものです。本助成金には複数のコースが設けられており、企業や事業主団体は、自社の課題や目的に応じて活用することができます。
2026年度の主な変更点
令和8年度は、新たに「取引環境改善コース」が創設されたほか、賃上げに関する加算措置の拡充、割増賃金加算の新設、業種別課題対応コースへの成果目標の追加、勤務間インターバル導入コースの要件緩和などが行われました。一方で、一部の助成上限額の特例や倍加措置は廃止されているため、前年度との違いを確認したうえで申請することが重要です。
働き方改革の基本知識
時間外労働の上限規制
時間外労働は、原則として月45時間・年360時間が上限です。特別な事情がある場合でも、36協定の特別条項を締結したうえで、年720時間以内などの上限を守る必要があります。違反すると罰則の対象となる可能性があるため、適切な労働時間管理が重要です。
年5日の有給休暇取得義務
年10日以上の年次有給休暇が付与される労働者については、付与日から1年以内に5日を取得させる必要があります。企業は、年次有給休暇管理簿などを用いて取得状況を管理しましょう。
同一労働同一賃金の考え方
同一労働同一賃金とは、正社員とパートタイム・有期雇用労働者との間に、不合理な待遇差を設けないという考え方です。職務内容や責任、配置変更の範囲などを踏まえて待遇を決定する必要があります。
勤務間インターバルとは
勤務間インターバルとは、勤務終了から次の勤務開始までに一定の休息時間を確保する制度です。2019年4月から導入が事業主の努力義務となっており、過重労働の防止や従業員の健康維持、ワーク・ライフ・バランスの確保に役立ちます。
働き方改革推進支援助成金 各コースの概要
業種別課題対応コース
「業種別課題対応コース」は、労働時間に関する固有の課題を抱える特定の業種を対象として、生産性向上や労働時間削減に向けた環境整備を支援するコースです。
令和8年度の対象業種は、次のとおりです。
- 建設業
- 運送業等
- 病院等
- 砂糖製造業(鹿児島県・沖縄県)
- 情報通信業
- 宿泊業
対象となる取組や成果目標は業種によって異なります。たとえば、建設業では週休2日制の推進、運送業等では長時間労働の削減、病院等では医師の働き方改革、情報通信業や宿泊業では業務効率化や人手不足対策など、それぞれの業種課題に応じた取組が想定されています。
業務効率化につながる設備・機器の導入、専門家によるコンサルティング、労務管理担当者向けの研修などを実施することで、生産性の向上と労働環境の改善を目指します。
労働時間短縮・年休促進支援コース
「労働時間短縮・年休促進支援コース」は、生産性の向上を図りながら、時間外労働の削減や年次有給休暇、特別休暇を取得しやすい職場環境の整備に取り組む中小企業事業主を支援するコースです。労働時間の管理方法を見直したい、年次有給休暇を取得しやすい仕組みを整えたい、業務効率化によって従業員の負担を軽減したいといった企業に適しています。助成対象となる取組には、専門家によるコンサルティング、就業規則や労使協定等の作成・変更、労務管理担当者や従業員向けの研修、労働能率の向上に役立つ設備・機器の導入などがあります。こうした取組を通じて、労働時間の削減や休暇取得の促進を図り、従業員が働きやすい職場環境の整備につなげます。。
勤務間インターバル導入コース
「勤務間インターバル導入コース」は、勤務終了後から次の勤務開始までに一定時間以上の休息時間を確保する「勤務間インターバル制度」の導入に取り組む中小企業事業主を支援するコースです。勤務間インターバル制度は、従業員の生活時間や睡眠時間を確保し、健康保持や過重労働の防止を図るための仕組みです。2019年4月から、事業主には制度導入に努めることが求められています。このコースでは、勤務間インターバル制度の新規導入だけでなく、すでに導入している制度の適用範囲を広げる取組や、休息時間を延長する取組なども支援対象となる場合があります。制度の導入にあたっては、就業規則の整備や勤務シフトの見直し、労働時間を適切に把握するための勤怠管理システムの導入などを行い、従業員が十分な休息を確保できる勤務体制を整備します。
取引環境改善コース(新設)
発着荷主や倉庫事業者などが、運送事業者を含む「荷主集団等」を構成し、トラックドライバーの荷待ち時間や荷役時間の短縮に取り組む場合に活用できるコースです。
具体的には、トラック予約受付システムや荷役作業を効率化する設備・機器の導入などを通じて、物流現場で発生する待ち時間や作業時間を削減します。荷主側と運送事業者側が協力して取引環境を整備することで、トラックドライバーの長時間労働の削減や物流業務の効率化を目指す制度です。
団体推進コース
「団体推進コース」は、事業主団体や複数の事業主で構成される共同事業主が、傘下または構成員である事業主の労働条件改善に向けた取組を行う場合に活用できるコースです。
個々の企業が単独で設備を導入することを主な目的とするのではなく、団体が中心となり、複数の構成事業主に対して取組や成果を広げていく点が特徴です。助成対象となる改善事業には、次のような取組があります。
- 市場調査
- 新たなビジネスモデルの開発・実験
- 取引先との調整
- 展示会の開催や出展
- 好事例の収集・普及啓発
- セミナーの開催
- 専門家による巡回指導
- 相談窓口の設置
- 構成事業主が共同で利用する設備・機器の導入
- 人材確保に向けた取組
団体推進コースでは、構成事業主の2分の1以上に対して、改善事業または改善事業の実施結果を活用することが成果目標とされています。団体全体でノウハウや設備を共有することで、業界や地域全体の労働環境改善につなげられる点が、このコースの大きな特徴です。
2026年度公募要項とスケジュール

働き方改革推進支援助成金の申請に必要な書類や手続きの流れについて詳しく解説し、スムーズな申請をサポートします。
働き方改革推進支援助成金には5つのコースがありますが、ここからは「団体推進コース」を中心にご説明します。
団体推進コースは、事業主団体などが、傘下の構成事業主における労働条件の改善を目的として、時間外労働の削減や賃金引上げに向けた取組を行う場合に活用できる助成制度です。
なお、本助成金は国の予算額に制約があるため、交付申請期限より前に、予告なく受付を終了する場合があります。申請を検討している場合は、早めに準備を進めることが重要です。
交付申請受付期間
令和8年度(2026年度)の働き方改革推進支援助成金は、令和8年4月13日(月)から申請受付が開始されています。
団体推進コースの交付申請書の提出期限は、令和8年11月30日(月)午後5時です。申請書類は、事業主団体などの所在地を管轄する都道府県労働局の雇用環境・均等部(室)へ提出します。
申請は、管轄の都道府県労働局への持参・郵送のほか、Jグランツによる電子申請も利用できます。申請方法によって手続きや締切時刻が異なる場合があるため、事前に最新の案内を確認しましょう。
※申請前には、厚生労働省や管轄の都道府県労働局が公表している最新情報を必ず確認してください。
申請手続きは期間内に完了する必要があります。書類の不備や提出の遅れによって、申請を受け付けてもらえない可能性もあるため、定款や会則、活動実績、収支報告書、見積書など、準備に時間がかかる書類から早めにそろえておきましょう。
助成金利用の流れ
団体推進コースは、次の流れで手続きを進めます。
事前準備・相談 → 交付申請 → 交付決定 → 改善事業の実施 → 支給申請 → 審査・支給
1.事業内容の検討・申請準備
まずは、構成事業主が抱えている課題を整理し、実施する改善事業や成果目標を検討します。あわせて、交付申請書、事業実施計画、定款や会則、活動実績が分かる資料、収支報告書、見積書などの必要書類を準備します。申請内容に不明点がある場合は、働き方改革推進支援センターや都道府県労働局へ事前に相談することも可能です。
2.交付申請
必要書類をそろえ、管轄の都道府県労働局の雇用環境・均等部(室)へ交付申請書を提出します。Jグランツによる電子申請も可能です。この段階では、改善事業の内容や実施予定時期、成果目標との関連性、必要経費の内訳などを具体的に記載することが重要です。
3.交付決定後に改善事業を実施
労働局による審査を経て交付決定を受けた後、提出した事業実施計画に沿って改善事業を実施します。団体推進コースでは、セミナーの開催、巡回指導、相談窓口の設置、好事例の収集・周知、人材確保に向けた取組、構成事業主が共同で利用する設備・機器の導入などが改善事業の例として挙げられます。
事業の実施期限は、令和9年2月14日(日)までです。
事業実施中は、支給申請に備えて、実施状況が分かる写真、セミナー資料、出席者名簿、納品書、領収書、銀行振込記録などを保管しておきましょう。
4.支給申請
改善事業の終了後、支給申請書や事業実施結果報告書、経費の支払いを証明する書類、成果目標の達成状況が分かる資料などを提出します。交付決定を受けた事業実施計画に含まれていない費用は、原則として助成対象経費に含めることができません。事業内容や経費の変更が見込まれる場合は、事前に管轄の都道府県労働局へ連絡し、変更申請などの手続きが必要か確認しましょう。
5.審査・助成金の支給
支給申請後、労働局が提出書類や事業の実施状況、成果目標の達成状況などを審査します。審査の結果、支給が認められると助成額が確定します。
支給申請受付期間
支給申請期限は、次のいずれか早い日です。
- 事業実施予定期間が終了した日から起算して30日後の日
- 令和9年2月26日(金)
支給申請では、事業を実施したことが分かる資料だけでなく、領収書や振込記録などの経費の支出を証明する書類、構成事業主への周知状況や成果目標の達成状況を確認できる資料も必要です。
受付期間や提出書類、手続きの詳細については、必ず厚生労働省の公式情報や最新の申請マニュアルを確認しましょう。申請から事業実施、支給申請までの期限をあらかじめ整理し、余裕を持ったスケジュールで準備を進めることが大切です。
団体推進コースの助成額
次のうち、最も低い額が支給額となります。
- 助成対象経費の合計額
- 総事業費から収入額を差し引いた額
- 助成上限額500万円
令和8年度の団体推進コースの助成上限額は500万円です。
申請書類ダウンロードとチェックリスト

主な提出書類:交付申請 一覧
働き方改革推進支援助成金の申請には、コースごとに必要な必須書類が定められています。交付申請を行う際は、交付申請書や事業実施計画だけでなく、団体の組織体制や活動実績、事業費の算出根拠を確認できる資料も必要です。以下に、令和8年度版の案内に掲載されている「団体推進コース」の主な提出書類をまとめます。提出部数やファイル形式は、書面申請とJグランツによる電子申請で異なります。以下は主な必要書類を示したものであり、具体的な提出方法は管轄の都道府県労働局や最新の申請案内を確認してください。
| 番号 | 提出書類 | 様式・資料例 | 注意事項 |
|---|---|---|---|
| 1 | 交付申請書 | 様式第1号 | 様式第1号を使用します。 |
| 2 | 事業実施計画 | 様式第1号別添 | 様式第1号別添を使用します。実施する改善事業の内容、目的、実施時期、必要経費などを具体的に記載します。 |
| 3 | 定款や会則等の組織としての根拠規程 | 定款・会則等の写し | 申請団体の目的、組織、運営方法などを確認できる書類を提出します。 |
| 4 | 活動実績が分かる資料 | 過去の共同活動の実績資料 | 共同事業主として申請する場合に提出します。これまでの共同活動の内容が分かる資料を準備します。 |
| 5 | 協定書 | 構成事業主全員の合意に基づく協定書の写し | 共同事業主として申請する場合に提出します。共同で事業を実施することを確認できる協定書が必要です。 |
| 6 | 直近2事業年度に係る収支報告書 | 収支報告書の写し | 交付申請時点で活動期間が2事業年度に満たない場合は、作成している範囲の収支報告書を提出します。 |
| 7 | 改善事業に必要な経費の算出根拠を確認するための書類 | 見積書、相見積書、積算根拠資料等 | 見積書や経費の積算に関する社内規程などを提出します。単価、数量、積算方法が分かるように準備しましょう。 |
| 8 | 申請代理人が申請者を代理することを証明する資料 | 委任状等 | 社会保険労務士などが申請を代理する場合は、委任状等が必要です。 |
| 9 | その他、労働局長が必要と認める書類 | 労働局の指示に従う | 申請内容によって追加資料の提出を求められる場合があります。 |
交付申請書と事業実施計画は、それぞれ指定された様式を使用します。古い様式を使用すると、書類の差し替えや再提出が必要になる可能性があるため、申請時点で公開されている令和8年度版の様式をダウンロードしましょう。
主な提出書類:支給申請 一覧
働き方改革推進支援助成金の支給申請では、支給申請書や事業実施結果報告書だけでなく、改善事業を実施したことや、経費を適正に支払ったこと、成果目標を達成したことを確認できる資料が必要です。以下に、「団体推進コース」の主な提出書類をまとめます。提出部数やファイル形式は、書面申請とJグランツによる電子申請で異なります。以下は主な必要書類を示したものであり、具体的な提出方法は管轄の都道府県労働局や最新の申請案内を確認してください。
| 番号 | 提出書類 | 様式・資料例 | 注意事項 |
|---|---|---|---|
| 1 | 支給申請書 | 様式第10号 | 様式第10号を使用します。必要事項を記入し、事業実施結果報告書とあわせて提出します。 |
| 2 | 事業実施結果報告書 | 様式第11号 | 様式第11号を使用します。実施した改善事業の内容や成果目標の達成状況などを記載します。 |
| 3 | 事業実施を証明する資料 | 写真、セミナー資料、出席者名簿、納品書等 | 実施状況が分かる写真、セミナー資料、出席者名簿、納品書、利用手順書などを提出します。 |
| 4 | 支出を証明する資料 | 領収書、振込記録、通帳の写し等 | 領収書、銀行振込受領書、通帳の写しなど、支払先・支払日・金額を確認できる資料を準備します。 |
| 5 | 成果目標の達成を示す資料 | 効果検証資料、ホームページ・会報誌・メール等の周知記録 | 効果検証資料、ホームページや会報誌への掲載内容、メールによる周知記録などを提出します。 |
| 6 | 申請代理人が申請者を代理することを証明する資料 | 委任状等 | 社会保険労務士などが申請を代理する場合は、委任状等が必要です。 |
| 7 | その他、労働局長が必要と認める書類 | 労働局の指示に従う | 申請内容や事業の実施状況によって、追加資料の提出を求められる場合があります。 |
支給申請書と事業実施結果報告書は、それぞれ指定された様式を使用します。また、事業の実施状況や経費の支払い、成果目標の達成状況を客観的に確認できるよう、事業実施中から写真、出席者名簿、領収書、振込記録、周知資料などを整理・保管しておきましょう。
申請前のチェックリスト
書類の作成を始める前に、次の項目を確認しておくと、準備をスムーズに進められます。
申請者に関する確認
- 「事業主団体」または「共同事業主」の要件に該当している
- 団体の定款、会則、協定書などを準備できる
- 団体や共同事業主としての活動実績を説明できる
- 様式第1号の必要事項を記入できる
事業計画に関する確認
- 構成事業主の労働条件や労働環境の改善につながる取組である
- 「いつ、何を、どのように実施するか」を具体的に説明できる
- 改善事業の内容と成果目標の関係を説明できる
- 事業の実施予定時期を明確にしている
- 構成事業主への周知方法や事業効果の確認方法を検討している
経費に関する確認
- 見積書など、単価・数量・積算方法を確認できる経費の算出根拠を準備している
- 原則として複数の事業者から相見積りを取得し、2以上の見積書を準備している
相見積りの取得が困難な場合は、理由書や市場価格を確認できる資料の要否を管轄労働局へ確認している - 申請する費用が助成対象経費の区分に該当している
- 助成対象とならない費用が含まれていない
- 見積書に単価、数量、作業内容などが記載されている
- 見積り内容や支払実績を証明する資料を提出できる
書類準備のポイント
団体推進コースでは、単に書類をそろえるだけでなく、「団体としてどのような課題を把握し、構成事業主に対してどのような支援を行うのか」を明確にする必要があります。
特に事業実施計画では、改善事業の内容、成果目標との関連性、実施予定時期、経費の内訳を具体的に記載します。見積書についても、「一式」とだけ記載されたものではなく、単価や数量、作業内容が確認できるものを用意しましょう。
また、申請内容によっては管轄の労働局から追加資料を求められる場合があります。申請期限の直前になって慌てないよう、定款や収支報告書、見積書など、準備に時間がかかる書類から早めに確認しておくことをおすすめします。
申請時の注意点

助成対象取組の実施時期
助成対象となる取組は、交付決定後に開始し、各コースで定められた事業実施期限までに完了する必要があります。
例えば、特定のコースでは取組の開始時期や終了時期に例外が認められる場合もあるため、募集要項やガイドラインを必ずご確認ください。対象となる取組は、企業の事業計画や社内体制を踏まえ、最適なスケジュールを設定することが重要です。繁忙期や閑散期など自社の状況を考慮し、無理のない計画を立てることで、取組の効果を最大限に高めることができます。また、法改正や規制変更などにも注意し、必要な場合には計画の見直しや柔軟な対応が求められます。円滑な進行のためには、事前準備や関係者との調整、実施後の評価や改善など、PDCAサイクルを意識した運用が不可欠です。
消費税の取扱い
団体推進コースでは、原則として、助成対象経費から消費税仕入控除税額を除いて交付申請を行います。ただし、免税事業者、簡易課税事業者、消費税法別表第3に掲げる法人などは、消費税仕入控除税額を含めて申請できる場合があります。消費税仕入控除税額を含めて助成金を受給し、その後に控除額が確定した場合は、様式第13号による報告や返還が必要になることがあります。
経費支払い方法の留意点
申請する経費が助成対象に該当するか、契約・発注前に確認しましょう。契約、発注、納品などは、原則として交付決定後に行い、事業実施期間内に完了させる必要があります。費用の支払いは、支給申請日までに完了させます。クレジットカードを利用する場合は、支給申請日までに口座から引き落とされていることも確認してください。また、見積書、請求書、納品書、領収書、振込記録などは、支出を証明する資料として保管しておきましょう。不明点がある場合は、契約や支払いの前に管轄の都道府県労働局へ確認することが大切です。
支払いは、原則として事業主団体等の法人名または代表者名義で行う必要があります。共同事業主の場合は、支払者について協定書の内容も確認しておきましょう。
取り組むメリット
労働生産性の向上
労働生産性の向上は、働き方改革推進支援助成金の各コースを活用することで、より現実的に実現できるようになります。例えば、企業が対象となる助成金制度を活用し、従業員のスキルアップや業務改善の取組を進めることが一例です。こうした取組を積極的に行うことで、従業員が限られた時間で高い成果を上げることが可能となります。また、業務プロセスの見直しやデジタル化の推進も重要なポイントです。これにより、従業員の負担が軽減され、よりクリエイティブな業務に集中できる環境が整います。企業は、自社の課題に合ったコースを活用し、労働生産性向上に向けた取組を進めることが重要です。
ワーク・ライフ・バランスの実現
ワーク・ライフ・バランスの実現は、現代企業が重視すべきテーマです。これにより、働く人々は仕事と私生活の間でバランスを取りやすくなり、心身の健康維持や生産性向上につながります。また、育児や介護に対応した柔軟な制度の整備も進められており、幅広い対象者が安心して働き続けられる環境作りが進行中です。企業によるこれらの積極的な取り組みは、従業員の定着率向上や企業の持続的成長に直結しています。ワーク・ライフ・バランスの推進は、企業と従業員双方の未来を支える重要な鍵となっています。
人材定着率アップ
人材定着率をアップさせるためには、企業が従業員にとって魅力的なコースや制度を整備し、働きやすい環境をつくることが重要です。こうしたコースの導入により、従業員が安心して長く働ける職場づくりが進みます。また、コースの内容や対象者について具体的に記載することで、従業員の理解と納得感が深まり、定着率向上に直結します。企業は、さまざまなコースを設けて従業員のニーズに応えることで、離職率の低下や優秀な人材の確保につなげることができるのです。
MAXHUBを活用した業務効率化の事例
働き方改革を進める際には、業務の効率化や情報共有を支援するデジタルツールの導入も有効な選択肢の一つです。
たとえば、会議や研修にMAXHUBのようなインタラクティブディスプレイを活用することで、会議準備の簡略化、資料のペーパーレス化、遠隔地との情報共有などが可能になります。日常業務にかかる時間や負担を軽減することは、時間外労働の削減や職場環境の改善にもつながります。
団体推進コースでは、構成事業主が共同で利用する労働能率の向上に役立つ設備・機器の導入や更新も改善事業の一つとして示されています。ただし、機器を導入すれば必ず助成対象になるわけではありません。構成事業主による共同利用の方法や、時間外労働の削減・賃金引上げとの関連性を事業実施計画で明確にする必要があります。
MAXHUB導入により期待できる効果
- 会議準備時間の短縮:パソコン接続や資料投影の準備を簡略化できるため、会議開始までの時間を短縮できます。
- 資料印刷コストの削減:資料を画面上で共有できるため、紙資料の印刷や配布にかかる手間やコストの削減につながります。
- 遠隔拠点との情報共有強化:Web会議ツールと連携することで、本社や支店、在宅勤務者との情報共有をスムーズに行えます。
- 研修・セミナー運営の効率化:大画面表示や書き込み機能を活用することで、参加者に分かりやすい研修環境を構築できます。
- ペーパーレス化の推進:会議資料や研修資料を電子共有しやすくなり、保管や管理の負担軽減につながります。
- 情報共有スピードの向上:会議中のメモや書き込み内容をその場で共有できるため、迅速な情報伝達が可能です。
- 業務効率化による労働時間削減:準備作業や資料共有にかかる時間を減らすことで、業務効率化や時間外労働の抑制が期待できます。
以下で紹介する事例は、MAXHUBの活用方法を示す導入事例です。各事例が本助成金を利用して導入されたことを示すものではありません。実際の助成対象可否については、管轄の都道府県労働局などへ事前に確認してください。
MAXHUB導入事例:企業や教育機関における活用方法
当社がご案内しているMAXHUBは、企業や福祉施設、教育機関など、さまざまな現場で活用されています。ここでは、公開されている導入事例をもとに、導入前に抱えていた課題と、MAXHUBを活用したことによる業務やコミュニケーションの変化を紹介します。
社会福祉法人吉祥会 寒川ホーム様:会議準備を簡略化し、スムーズな情報共有を実現
社会福祉法人吉祥会 寒川ホーム様では、会議準備にかかる時間や手間の軽減を目的として、MAXHUBを導入しました。
導入前は、会議のたびに機器の準備や資料の配布など、複数の作業が必要でした。MAXHUBの導入後は、電源を入れるだけですぐに会議を始められるようになり、急な打ち合わせにも対応しやすくなっています。
また、画面上で資料を共有できるため、紙資料の削減にもつながりました。会議の準備工程が簡略化されたことで、職員の負担が軽減され、会議の進行や情報共有もより円滑になっています。
今後は、職員同士の会議だけでなく、利用者とのオンライン面会やレクリエーションなど、幅広い場面での活用も検討されています。
株式会社パスコ様:技術講習会を、より見やすく参加しやすい形式へ
株式会社パスコ様では、社員向けの技術講習会や研修にMAXHUBを活用しています。
従来の講習会では、プロジェクターとスクリーンを使用していましたが、細かな図面や地図データを鮮明に表示することが難しく、参加者に内容が伝わりにくいという課題がありました。
MAXHUBの導入後は、図面や地図などの細かな情報も大画面に鮮明に表示できるようになりました。さらに、講師が画面へ直接書き込みながら説明できるため、重要な箇所をその場で示しながら講習を進められます。
視覚的に分かりやすい説明が可能になったことで、参加者からの質問も増え、講師と参加者が双方向にやり取りしながら進める講習会の運営に役立っています。
教育現場でのMAXHUB活用イメージ
教育現場:板書の共有により、授業への参加時間を確保
従来の黒板やホワイトボードを使用した授業では、生徒が板書を書き写すことに時間を取られ、説明を聞いたり、意見を交換したりする時間を十分に確保できない場合がありました。
MAXHUBでは、画面に書き込んだ内容をQRコードで共有・保存できます。生徒は板書内容を端末に取り込めるため、書き写す作業の負担が軽減され、授業内容の理解や議論に、より多くの時間を使いやすくなります。
また、画面に手が触れても誤作動しにくい「パームリジェクション」機能を備えているため、黒板やホワイトボードに近い感覚で書き込むことができます。教員が機器の操作に気を取られにくく、授業をスムーズに進められる点も特長です。
団体推進コースでMAXHUBの導入を検討する際の確認ポイント
団体推進コースでMAXHUBなどの設備・機器の導入を検討する場合は、単なる機器の購入ではなく、構成事業主の労働環境改善にどのようにつながるかを具体的に整理することが重要です。
たとえば、次のような内容を事業実施計画に盛り込みます。
- 複数の構成事業主が共同で利用する方法
- 会議や研修の準備時間をどの程度削減できるか
- 移動を伴う会議や研修をオンライン化できるか
- 紙資料の作成や配布にかかる作業を削減できるか
- 導入前後の効果をどのように検証するか
- 構成事業主へ取組結果をどのように周知するか
支給申請時には、納品書や導入した機器の写真、利用手順書など、事業を実施したことが客観的に分かる資料が必要です。改善効果を説明できる記録もあわせて残しておきましょう。
なお、MAXHUBがPCモニターなどの汎用事務機器に該当すると判断された場合は、助成対象外となる可能性があります。対象可否は、機器の仕様や利用目的、複数の構成事業主による共同利用の方法などを踏まえて個別に判断されるため、契約・発注前に管轄の都道府県労働局へ確認してください。
まとめ
働き方改革推進支援助成金は、労働時間の削減や職場環境の改善、生産性向上に取り組む事業者を支援する制度です。
団体推進コースでは、事業主団体などが中心となり、セミナーの開催、専門家による巡回指導、相談窓口の設置、人材確保に向けた取組、構成事業主が共同で利用する設備・機器の導入などを実施できます。
MAXHUBのようなデジタルツールは、会議準備の簡略化や資料共有の効率化、研修内容の理解促進、遠隔コミュニケーションの活性化などに役立ちます。ただし、助成金を活用するためには、機器の導入自体を目的とするのではなく、時間外労働の削減や業務効率化にどのような効果をもたらすのかを明確にすることが重要です。
申請を検討する際は、対象要件や申請期限、必要書類を早めに確認し、導入前の課題、具体的な取組内容、期待する成果、効果の検証方法まで整理したうえで準備を進めましょう。
なお、MAXHUBを含む設備・機器の導入については、すべてが助成対象となるわけではなく、コースごとの対象要件や成果目標との関連性を満たす必要があります。
付録:参考リンク集
厚生労働省公募要項ページ
令和8年度の要項は毎年見直しが行われるため、最新情報を必ず確認し、適切な準備を行うことが重要です。厚生労働省の公式ページで公募要項や申請書類の例を参考にしながら、コースごとの支援内容や申請条件を十分に理解し、効果的な活用を目指しましょう。
厚生労働省 > 助成金のご案内
厚生労働省 > 働き方改革推進支援助成金(団体推進コース)