2025.09.19

介護業務の効率化とは何か?求められる理由と具体的な方法について解説!

介護施設の職員は直接介護だけでなく、介護記録や情報共有のための書類作成にも携わります。業務が多岐にわたる中で介護職員の負担は年々増加しており、その解決策として「業務効率化」が注目されています。
本記事では介護職員の負担を減らし、より質の高いサービスを提供するための業務効率化の方法について解説していきます。

介護業務効率化とは何か?

初めに、介護業務効率化の意味や介護職員の悩みについて解説していきます。

介護業務効率化とは?

介護業務効率化とは、介護職員の作業負担を軽減し、業務の流れや方法を改善することで、よりスムーズに業務を遂行できるようにすることです。
介護職員は、直接的なケアだけでなく記録作成や情報共有など多くの業務を担っているため、業務負担の軽減は重要な課題となっています。

介護業務効率化の考え方

業務効率化の基本は無駄な作業を減らし、職員が効果的に働ける環境をつくることです。例えば、手書きの記録を電子化することで時間を短縮し、管理も簡単に行えます。また、職員同士の情報共有をスムーズにするツールを導入することも、効率化の一環となります。

介護業務効率化のメリット

介護業務の効率化には、多くのメリットがあります。
まず、職員の作業負担が軽減されることで心身の負担が減り、業務に集中しやすくなります。
また、書類の電子化や管理方法の改善によって整理整頓がしやすくなり、業務のミスを防ぐことが可能です。さらに、職員の負担が減ることで利用者へのケアに多くの時間を割けるようになり、サービスの質の向上も期待できます。
労働時間の短縮が可能になれば、職員のワークライフバランスが改善して働きやすい環境が整い、結果として施設全体の運営がスムーズになり、よりよい介護サービスを提供できるでしょう。

介護職員の主な悩み

介護職員が抱える悩みはさまざまですが、特に時間的なプレッシャーや業務の負担の大きさが指摘されています。介護の現場では利用者一人ひとりに適切なケアを提供する必要があり、そのための業務が多岐にわたるため、時間に追われることが少なくありません。
具体的には介護記録の作成や複数の利用者の状態管理、緊急対応などが重なり、長時間労働になる傾向があります。また、人手不足の影響で一人あたりの業務量が増えることも大きな課題で、このような負担が積み重なると、疲労やストレスが蓄積して離職の原因にもなりかねません。
こうした状況を改善するためにも、業務効率化は不可欠です。

介護業務効率化が求められる理由

介護業務効率化が求められる理由としては、大きく2つに分けられます。

介護人材の不足

現在、介護業界では人材不足が深刻な問題です。高齢化社会の進展により介護需要が増える一方で、介護職に就く人が不足しており、既存の職員に大きな負担がかかっています。
すぐに人手不足を解消することは極めて難しい問題であり、この状況を改善するためには、限られた人員で効率的に業務をこなすことが求められています。

介護需要の増加

日本の高齢化により、介護を必要とする人々の数は増加し続けています。
介護職員が対応しきれないほどの需要に応じるためには、業務を効率化して限られたリソースで最大の成果を上げることが必要です。
効率化を進めることで、より多くの利用者に質の高いサービスを提供することが可能になります。

直接介護を行う際の業務改善

ここからは、介護業務の効率化において具体的にどんな方法があるかを解説していきます。
まずは、直接介護を行う際の業務改善方法から紹介します。

福祉用具の導入

福祉用具の導入は、介護業務を効率化するための大きな一歩です。
例えば、移乗介助などのサポート効果のあるアシストスーツや移動用リフトの導入によって、介護職員と利用者のお互いの負担の軽減になります。
体への負担が減ることで、健康的に働けるようになるのもメリットです。

インカムの導入

施設内でのコミュニケーションを迅速化するために、インカム(無線通信機器)の導入も有効です。
インカムを使用することで職員同士が素早く連絡を取り合い、緊急対応や情報共有がスムーズに行えるようになります。これにより作業の効率化が進み、業務時間の短縮が可能です。

見守りシステムの導入

人手が少なくなる夜間帯に見守りシステムを導入することで、利用者の状態をリアルタイムで把握することができます。例えば、バイタルセンサーを利用して利用者の体調の変化を検知すると、居室から離れた場所でも確認が出来るようになります。職員が常に利用者の状態を気にかけながらも、ほかの業務に集中することができるほか、巡視の回数を減らすことも可能になり、肉体的・精神的にも負担が軽減されます。

介護記録や情報共有を行う際の業務改善

続いては、介護記録や情報共有に関する業務改善について解説していきます。

排泄予測機器の導入

排泄予測機器を導入することで、利用者の排泄タイミングを把握し、適切なタイミングでトイレ介助やパッド交換を行うことが可能になります。
これにより、漏れによる衣服の汚損を防いだり、職員が排泄ケアにかける時間を削減したりできます。
さらにデータを活用することで職員間で正確な情報共有が可能となり、より適切なケアを提供できるでしょう。

介護記録ソフトの導入

介護記録をデジタル化するために、介護記録ソフトの導入が有効です。
手書きの記録作成や紙の書類を減らすことで業務の効率化を図れるほか、データの検索や共有も迅速に行えるため、スムーズに情報管理ができます。最近では音声入力が可能なソフトも増えており、PC操作が苦手な職員や外国人労働者でも利用しやすく、組織全体の業務効率向上が期待されています。

職員への情報発信ツールの導入

職員間の情報共有を効率化するために、情報発信ツールやチャットツールの導入も有効です。
これにより、簡単かつリアルタイムで重要な情報を職員間で共有したり、情報伝達ミスや情報共有の遅れを防いだりすることが可能です。

介護ソフト「絆Coreシリーズ」の紹介

絆Coreシリーズは、介護施設の業務効率化をサポートするためのシステムで、介護記録や管理業務をデジタル化し、職員同士の情報共有をスムーズにするツールが含まれています。
また、見守りセンサーと連動して、体動・睡眠・呼吸・離床のデータを記録化することも可能です。
タブレットからの記録も可能であり、介護の質向上も期待できます。

絆Coreシリーズの導入事例

絆Coreシリーズを導入した施設では、介護記録の作成時間が大幅に短縮されたほか、記録ミスもなくなり、情報共有が効率化されたという事例が多数あります。また、記録にタブレットが使用できることで、利用者のそばで過ごしながら記録できるのも魅力です。 緊急時も手書きのメモが不要になり、そのまま記録ができるようになります。

絆Coreシリーズの事例はコチラ ⇒ 導入事例:介護/福祉施設向け一覧

まとめ

介護業務効率化とは職員の負担を軽減しながら、質の高いサービスを提供するための重要な取り組みです。介護人材の不足や介護需要の増加により、業務の効率化が求められています。
例えば直接介護を行う際には、福祉用具やインカム、見守りシステムの導入も効果的です。
また「絆Coreシリーズ」は介護業務の効率化に大きく貢献し、多くの施設で評価を得ています。
施設や企業に合った福祉用具やシステムを導入し、よりよい職場環境を目指しましょう。

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