2025.07.12

デイサービスで行われるレクリエーションとは?種類やポイントについて解説!

デイサービスでは、利用者を楽しませるためのレクリエーションが行われますが、利用者の心身の健康を保つために非常に重要な役割を果たします。
本記事では、多くのデイサービスが行っている人気のレクリエーションについて、種類やそのポイントを詳しく解説していきます。

デイサービスでのレクリエーションについて

デイサービスでは日々、さまざまなレクリエーションが実施されています。
まずは考え方について、解説していきます。

デイサービスでのレクリエーションとは?

デイサービスにおけるレクリエーションとは、利用者が楽しみながら参加できる活動を指します。
これらの活動は利用者の心身の健康維持や、社会的な交流の促進を目的に実施されます。単なる遊びや暇つぶしではなく、介護業務の一環として利用者の自立を支援する重要な役割です

レクリエーションを行う目的・効果

デイサービスで行うレクリエーションの目的は、利用者の心身の健康を維持し、充実した生活を送ることです。身体機能や認知機能の維持、社会的交流の促進、感情の安定など、さまざまな効果が期待できます。運動を取り入れたアクティビティはADL(活動能力)の低下を防いで筋力の維持・向上に役立つほか、体を動かすことで血行が促進されて健康を維持します。
また、パズルやゲームなどの脳を使うアクティビティは、認知症予防や記憶力の向上に効果的です。さらに、職員やほかの利用者との交流を通じて、孤独感の軽減とコミュニケーション能力の向上が期待できます。レクリエーションに参加することで、利用者は楽しさを感じて気分が安定し、心の健康を保てるでしょう。

レクリエーションを行う手順について

手順は以下のように進めます。

  1. 参加者のニーズを確認
  2. レクリエーションの内容を決定
  3. 安全確認
  4. 実施
  5. 振り返り・フィードバック

実施する際は、利用者の体調や好みに合わせた内容を選ぶことが重要です。事前に職員や利用者から意見を聞いてニーズを把握することで、より満足度の高いレクリエーションを提供できます。参加者に適した内容を決定したら必要な準備物を確認しますが、運動系のアクティビティや静かな頭の体操系など、バリエーションを考慮することも大切です。
また安全面の確認は必須で、利用者同士の距離や動作の妨げになる障害物がないかをチェックし、体調に無理のない範囲で進めましょう。実施時には参加者を巻き込みながら雰囲気を大切にし、コミュニケーションを促す声かけを行います。
ただし、無理強いは避け、利用者が自然に楽しめる環境をつくることが大切です。
終了後には参加者の感想を聞き、改善点や新たなアイデアを見つける機会にしましょう。

レクリエーションを成功させるためのポイントについて

成功させるためには、下記のポイントを意識しましょう。

  • 言葉遣いに気を付ける
  • レクリエーションの効果を確認する
  • 参加者の状態に応じた活動選び
  • コミュニケーションの重要性
  • 柔軟な対応

もっとも重要な点として、利用者様に対する職員の言葉遣いがあります。
利用者様には敬語で話すのが基本ですが、仕事に慣れてきたり、にぎやかな雰囲気の中にいたりすると、砕けた口調になるときもあるでしょう。
職員側に悪気はなくても、利用者様が不快に感じてしまうこともあるので、十分な注意が必要です。
また、参加者の興味を引くことも大切ですが、身体的・精神的な状態に合わせたレクリエーションを選ぶことも重要です。
あらかじめ利用者のニーズや性格を知っておくことで、問題が起きそうなときもうまく立ち回れるでしょう。

レクリエーションが得意な方はレクリエーション介護士資格の取得が目指せる

上手に実施できる人は、レクリエーション介護士資格の取得を目指してみてはいかがでしょうか。

レクリエーション介護士2級 :初心者向け。高齢者との関わり方やレクリエーションの基本を学びます。

  • 高齢者の心理・身体的特徴の理解
  • 声かけのタイミングや表情の使い方
  • 安全に配慮したレクリエーションの企画・実施方法
  • 簡単なゲームや体操の導入

レクリエーション介護士1級 :実践力と応用力が求められ、現場でのリーダー的役割を担います。

  • 利用者のニーズに応じたレクリエーションの設計
  • 身体状況や認知症の有無に応じた内容の調整
  • 他スタッフや家族に対してレクリエーションの意義を説明できる
  • 他職員と連携しながらレクリエーションを運営

レクリエーション介護士マスター :講師や指導者としての役割を担う最上位資格。

  • 後進の育成、講座の開講
  • 実技試験での模範的なレクリエーション実演
  • レクリエーションの意義や効果を論理的に説明
  • 長期的なレクリエーション計画の立案と評価


このように、レクリエーション介護士は「楽しさ」だけでなく、「安全性」「効果」「チーム連携」など多面的なスキルが求められる専門職です。
資格を取得することで専門的な知識が身に付き、レクリエーションリーダーとしても活躍できるようになったり、より充実したレクリエーションを提供できたりします。

デイサービスでレクリエーションを行うメリットと注意点

続いて、メリットと、実施する上での注意点について解説していきます。

レクリエーションを行うメリット

これらの活動は身体的な健康維持だけでなく、精神的なリフレッシュにもなります。頭を使うアクティビティは認知症予防に役立つ一方、体を動かすことでADL(生活動作)の低下を防ぐ効果が期待できます。また、活動を通じて利用者同士の交流が深まり、コミュニケーションの機会が増えることも大きな利点です。他者と関わることで気分が明るくなり孤独感が軽減されるほか、笑いが生まれることでストレスの軽減やうつ予防にもなります。さらに、レクリエーションを楽しむことで日常生活に変化が生まれ、生活の質(QOL)が向上します。楽しみが増えることで利用者の意欲が高まり、より前向きな気持ちで生活を送れるようになるでしょう。

レクリエーションを行う際の注意点

申請には通常申請書類を提出する必要がある場合が多く、助成金の申請には競争が伴います。
また、助成金は各自治体や団体で年度毎に予算額が決まっており、条件を満たしても助成・補助が下りない場合もあるため、申請書類を慎重に準備することが重要です。
締め切り前に全ての要件を満たしていることを確認してから申請する必要があるため、確認に時間がかかる可能性が高いです。
また、助成金を探す際には、地方自治体や関連する環境保護団体のウェブサイトを定期的に確認するようにしましょう。

デイサービスで行う基本的なレクリエーション

最後に多くのデイサービスで行われている、基本的なレクリエーションを紹介します。

体を使うレクリエーション

体を使ったレクリエーションは運動機能の維持や血行促進に効果的ですが、利用者が無理なく楽しめるよう工夫することが大切です。
ストレッチや体操は歌やリズムに合わせて行うことで、楽しみながら体を動かすことができます。
軽い体操やストレッチは筋肉をほぐして血流をよくする効果があり、座ったままでも実施できるため、多くの利用者が参加しやすい活動です。
また、ボールや風船を使ったゲームも、楽しく体を動かせるレクリエーションの一つです。
例えばボール送りゲームや風船バレー、玉入れなどは簡単な動作で参加できる上に、利用者同士のコミュニケーションを促進する効果もあります。
これらのゲームを取り入れることで、運動だけでなく交流の機会も増え、レクリエーションの楽しさがさらに広がるでしょう。

脳を使うレクリエーション

認知機能を維持するためには、脳を活性化させるレクリエーションが効果的です。
楽しく取り組める活動を通じて、集中力や記憶力の向上を促しましょう。
パズルやカードゲームは、考える力を鍛えながら楽しめるアクティビティの一つです。
例えば、神経衰弱や数字を使ったパズルゲームは記憶力を刺激し、脳の活性化になります。
また、計算問題や漢字を使ったクイズ、しりとりなどの言葉遊びも脳を使うよい機会になり、認知症予防にも役立ちます。
さらに、貼り絵や塗り絵、折り紙などの作品作りもおすすめです。
時間をかけて作品を完成させることで達成感が生まれ、デイサービスに通う意欲向上にもなるでしょう。

歌や音楽を使うレクリエーション

なじみのある歌や音楽は昔の思い出を呼び起こし、心を豊かにする大切な要素です。
音楽を通じて楽しさを感じることで、精神的な安定やリラックス効果が期待できます。
また、カラオケや音楽鑑賞は気持ちを落ち着かせるだけでなく、感情の表現を促すことでストレスの軽減にもなります。
利用者が好きな曲を選び、みんなで歌うことで、一体感やコミュニケーションも生まれるでしょう。

まとめ

デイサービスでのレクリエーションは、利用者が楽しみながら心身の健康を維持するために重要な活動です。適切に実施することで、身体機能や認知機能の維持、社会的交流の促進、生活の質の向上が期待できます。しかしながら多くのメリットがある反面、実施する際には注意も必要です。特に事故やトラブルを防ぐために、利用者の体調確認や安全管理を徹底することが大切です。
また、無理に参加を促さず、利用者の気持ちを尊重する姿勢も求められます。それぞれの効果を理解して利用者に適したプログラムを提供することで、より充実した時間を過ごしましょう。

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