同志社中学校・高等学校 様
校務支援システム スコーレV2の導入事例
2018.01.15

正確かつ迅速さの求められる時間割作成・クラス編成・学内推薦資料作成。
校務支援システム「スコーレ」で対応も万全!

同志社高校のカリキュラムの一部は、希望する進路や興味に合った授業を生徒が自ら選択できる「自由選択科目」となっています。このカリキュラムを実現するためには、毎年、生徒の希望をできるだけかなえるような時間割を、授業数、曜日、時限などの条件を加味した膨大な組み合わせのなかから成立させなくてはなりません。また、3年生の8割以上が同志社大学・同志社女子大学への進学を希望するため、限られた期間内に多くの生徒の入試関連資料をミスなく確実に作成することが求められます。
時間割の作成や入試に直結する出欠管理・成績管理を中心にスコーレを運用している同校を訪ね、情報科をご担当されている鈴木 潤先生にお話を伺いました。

カスタマイズの対応力が決め手となりスコーレを導入

同志社高校が最初に校務支援システムを導入したのは1980年代の後半。主に成績処理や学内の大学への推薦入試に向けての基礎資料作成のために、同校の職員がQuickBASIC(クイックベーシック)で組んだオリジナルのプログラムがスタートです。
90年代に入り、選択科目の時間割作成などの機能を追加したのち、2004年ごろにスコーレの前身である「ウチダ学籍システム」を導入しました。

「それまでの機能に加え、出席管理機能を新たに追加しました。本校では多くの生徒が同志社大学・同志社女子大学に進学するので、学内推薦にかかわる帳票が作成できたり、2~3年次の選択科目の時間割を成立させるためのプログラムをカスタマイズオーダーできることも決め手となりました」

その後、サーバーの老朽化や文部科学省の指導要領・調査書などの様式に項目が増えて、システム上でも大幅な変更が必要になったことを契機に、WEBでの運用ができる現在のスコーレを導入。
全面的な入れ替えを検討した結果、複数の校務支援システムから再度ウチダエスコのスコーレを選んだ理由を、鈴木先生は次のように話します。

「価格が安かった点もありましたが、本校独自の業務内容を理解し、カスタマイズに十分対応いただける点が大きかったですね。ミスが許されない業務に対し、運用面含めてしっかり対応してくれた、それまでの実績に対する信頼感もありました」

では実際、同校ではどのような点でカスタマイズが必要だったのでしょうか。

「短時間で」「ミスなく」を実現する3つのカスタマイズ例

ウチダエスコが同校用にカスタマイズしたのは、次の3点になります。

クラス編成機能

同志社高校には、文系・理系などによるコース編成がありません。クラスごとのバランスがとれるよう、300人を超える生徒のさまざまなデータを基に、8クラスに生徒を割り振った帳票をシステムで出力できるよう、プログラムを組みクラス決定を行います。

「クラス替え作業は、スコーレを使えば半日程度で済んでいます。特に新入生については、入学者が決定する3月下旬から入学式までの短期間にクラスを決めなくてはいけません。1週間もない間の作業、しかもミスが許されないので、このクラス編成機能がなかったら教員には大変な負荷がかかると思います」

選択科目の時間割作成機能

2年次に6時間、3年次に14時間の自由選択・必修選択科目がある同校。生徒の希望を最大限反映し、開講講座数が現実的な数となる組み合わせを見いだし、時間割を成立させます。

「科目の開講数によって、授業担当者の配置の最適化もしなくてはなりません。次年度の人員確保にも影響が出るため、毎年11月初旬には生徒の希望を聞き、次年度の時間割作成に着手しています」

大学推薦管理機能

同校では、毎年8割以上の生徒が同志社大学・同志社女子大学へ学内推薦により進学します。それぞれが希望する学部・学科へ、短い期間内に書類をそろえて提出しなくてはなりません。

「2学期の期末試験の結果が出てから、推薦入試の願書を提出するまでの短い期間で、200人超の書類をミスなく作成し提出することが求められます。3年の担任には、ほかにも調査書や卒業に向けて整えなくてならない資料がたくさんあります。以前はそれまで手書きで書きためられていた資料を夏休み頃からパソコン上で打ち直す作業を行っていました。今は全部電子データで共有できるので、だいぶ作業が楽になっています」

一方で、生徒の進路の選択肢は多岐にわたります。生徒が学びたいと思う分野が絞られていても、アプローチの仕方によっては、さまざまな学部・学科が進学の選択肢となりうる中、「どこで学ぶのが自分にとって最適なのか」をじっくりと考える必要があります。
スコーレの導入によって、3年次の担任が事務作業にかける時間が短縮され、進路について生徒とじっくり話し合う時間が確保できるようになったのは大きなメリットだといいます。

また、出欠データからは意外な情報が見えることもある、と鈴木先生。

「出欠席データから、生徒が発する何らかのシグナルをキャッチすることもありました。特定の日だけ遅刻する、休みがちになってきた・・・など、毎日の出欠席を管理しているからこそ、表面では見えない生徒の変化を事前に気が付けた、ということもありましたね」

校務支援システムの目的は、学校独自の取り組みを生かすこと

機械で一括してできることはシステム化し、教員でなくてはできないことに時間を使うことが大切。それがシステム化の目的だと思います、と話す鈴木先生に、校務支援システムを導入する際のポイントを伺いました。

「どの学校にも、“ほかから見たらすごい!でも、その学校にとっては当たり前”という部分が必ずあります。ところが応用の利かないパッケージシステムだと、パッケージに合わせて学校を変えなくてはいけなくなります。大切なのは、システムに業務を合わせるのではなく、業務にシステムを合わせること。そうでないと、せっかく校務支援システムを入れてもかえってストレスになります。パッケージでできることと、カスタマイズで対応してもらいたいところは事前の打ち合わせでしっかりと確認することが重要ですね。その点、ウチダエスコさんにはだいぶ無理を言って、対応していただきました」

以前のシステムを利用していたときにたびたび聞かれた「重い!」「遅い!」といったクレームもなく、使い方の説明も年度当初に一度行うだけで、スムーズな運用が行われているといいます。

「間違ってはいけないデータ、変わってはいけないデータが、ミスなく確実に出力できる。当たり前のことが当たり前に動く。『先生たちからの声がない』、というのが一番の評価なのだと思います」

最後に、今後の校務支援システムに望むことを伺いました。

「個人的には、生徒の情報を包括的に管理できる『電子カルテ』的な使い方ができたらいいなと思っています。生徒の情報を教員同士でしっかりと共有し、複数で対応ができるようにしたいですね。ペーパーテストではない学習の成果やプロセスといったところも記録に残し、共有していく方法があればと考えています」

お客さまについてCLIENT

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ホームページ http://js.doshisha.ac.jp/
所在地 京都府京都市左京区岩倉大鷺町89
学校の紹介 「キリスト教主義」「国際主義」「自由主義」を教育の3本柱に掲げる。学習面はもちろん、生徒会やクラブ活動、学園祭などにも積極的・意欲的に取り組む生徒が多い。一部の履修科目を自らの責任で自由に選択させるなど、生徒の「主体性」を育む指導・カリキュラムが特長だ。
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