
探究を軸に据えた学びと、6年間を見通した中高一貫教育の体系的なカリキュラムにより、仲間と協働しながら課題解決に挑む力を育む、かえつ有明中・高等学校様。講義中心の授業ではなく、問いを起点に生徒同士が意見を交わしながら理解を深めていく対話型授業を教育の柱としています。その象徴的な空間が、図書館機能を持つプロジェクトスペース「ドルフィン」です。生徒が知識の海原を泳ぐ様子をイメージして名付けられた「ドルフィン」での学びの可能性を広げるため、2024年度に導入されたのが『MAXHUB「All in One Meeting Board」(以下MAXHUB)』でした。対話型授業を重視する空間でのMAXHUBの活用方法と、導入によって得られた効果を、国語科の増田教諭と情報センターの伊藤様に伺いました。
(2026年3月取材)
明るい空間での授業における“見えづらさ”が課題
MAXHUBの導入以前、ドルフィンではホワイトボード一体型のプロジェクターを使用して授業を行っていました。しかし、開放的で明るい空間ならではの課題がありました。それは、投影された画像や文字の視認性です。窓が大きく、外光が入りやすい環境のため、特に晴天の日は画像や文字が見えづらく、授業のたびに照明やカーテンを調整する必要がありました。
「ここはとても明るい空間なので、カーテンを閉めてもある程度明るいですし、照明を消すと周囲のスペースまで暗くなり、自習している生徒への影響も出てしまいます。また、広い空間であるため、照明操作を行う手間も課題の一つでした。授業を受ける生徒の視点に立ったときに、これは改善が必要だと考え、新しいICT設備の導入を検討することになりました(伊藤様)」

まずはトライしてみてから可能性を探っていくという同校の学風も後押しとなり、MAXHUBの導入を決断。“見えづらさ”という課題を解決するとともに、授業に変革をもたらすさまざまな効果が生まれました。
MAXHUBの導入が、授業の可能性を広げるきっかけに
MAXHUB導入後、まず実感されたのは視認性の改善です。明るい環境でも画面がはっきりと見えるため、カーテンや照明を調整する必要がなくなりました。画面が見やすくなったことで授業がスムーズに進行でき、教職員の負担も軽減。授業の準備や片付けの省力化にもつながり、当初挙げられていた課題は解決されました。
しかし、ドルフィンでの使用を開始してから見えてきたのは、課題解決以上の効果でした。
授業の柔軟性を高め、双方向性が向上
従来の授業は、先生があらかじめ決めた流れに沿って進むことが一般的でした。しかし同校では、生徒との対話の中で授業の展開が変化していきます。そうした柔軟な授業スタイルを支えるツールとしてMAXHUBが機能しています。
「MAXHUBには手書き入力やタイマー表示、画面切り替えなどの機能があり、授業の流れに応じて柔軟に使うことができます。子どもたちの発言をその場で画面に書き込んだり、必要になったらタイマーを出したり。授業が形を変えながら進んでいくなかで、想定していなかった展開になることもありますし、生徒たちが“こんなことを試してみたい”となったときにも、色々なツールがこのMAXHUBの中にあるので、授業の双方向性が向上し、発表やディスカッションもスムーズになりましたね(増田教諭)」

選択肢の拡大により、生徒の主体性・自主性が向上
同校では、生徒が一人一台のノートPCを持っており、授業中に生徒自身が画面共有や書き込みを行う場面も増えています。MAXHUBが単なる表示装置ではなく、生徒の主体的な活動を支えるツールとして機能している点も大きな特徴です。
「私たちがMAXHUBを使う様子を見ているので、生徒たちもタイマーや書き込み機能などがあることを知っていて、必要だと思ったら自分たちで使い始めます。生徒が起こすアクションの選択肢を、生徒自身がたくさん持っているのです。授業では、それがすごく大事なことだと思っています。ここに書きなさいと言われて書くのではなく、彼らが必要だと思ったらMAXHUBとホワイトボードを使い分けることもできるという環境が、主体性や自主性を育むうえでも効果的だと感じています(増田教諭)」

「ワイヤレスドングルで簡単に画面に映し出せて、生徒たちがアクションを起こしやすいというのも嬉しいポイントですね。HDMIケーブルの接続端子がないPCを使用している生徒が多いので、タイプCの端子で接続して、すぐに画面を共有できることは、スムーズな授業の進行にも貢献してくれていると思います。生徒のプロジェクト等でも、オンライン会議やプレゼンテーションの練習でMAXHUBを使いたいという要望が多く、生徒たちが主体的に学ぶ姿勢が育まれていると感じています(伊藤様)」

「教室という空間の“机と黒板があって、みんなが前を向いて座って”というスキームは、生徒の思考や感覚に小さくない影響をあたえていると思います。ですので、そういうものがドルフィンで解き放たれて、可能性と選択肢の広いMAXHUBがあるという状態は、中等段階の教育にこそ必要だと考えています(増田教諭)」

オンラインでの交流授業がスムーズに
MAXHUBはオンライン授業にも活用されています。内蔵カメラとマイクを利用することで、他校との授業交流が以前よりスムーズに行えるようになりました。お互いの学校を行き来することなく、物理的な距離を超えた学びの機会も最適化されています。
「例えば、他校の生徒と共同でテーマを設定し、調べた内容をオンラインで交流するという授業の場合、以前は外付けカメラを三脚に立ててPCに接続し、生徒たちの映像を映し出していましたが、今はMAXHUB 1台で行えるので手間がなく、準備がとても楽になりました(伊藤様)」

「オンラインミーティングツールをPCで使用するときは、PCの内側のカメラを生徒の方に向けてしまうとPCの操作ができなくなりますし、音声も拾いづらいという問題がありました。MAXHUBなら、映像をきれいに映したまま操作もできて、音声もきちんと拾ってくれます。話している人にズームアップしてくれる機能も良いですね(増田教諭)」

教育の質を高めるために活用を拡大
今後のMAXHUBの活用について伺いました。
「MAXHUBを使って授業をしたいから、このスペースを予約する、というスタイルが広がるのが理想です。まだまだ使いこなせていないツールやアプリもあるので、学内に周知していきたいですね。あとは、学年集会や多くの人が集まるときなどには、複数のMAXHUBを使用して画面を共有するといった使い方もできればと考えています(伊藤様)」

「道具にはそれぞれ役割があるので、MAXHUBが持っている機能も、先生方が得意とするツールも活かしつつ、柔軟に教具を選択できればと思います。MAXHUBを使うべきシーンを見定めながら活用して、授業をより充実させることで教育の質も向上させていきたいですね(増田教諭)」

お客さまについてCLIENT
かえつ有明中・高等学校 様
| ホームページ | https://www.ariake.kaetsu.ac.jp/ |
|---|---|
| 所在地 | 〒135-8711 東京都江東区東雲2-16-1 |
| 学校の紹介 | 先進的な都市機能と開放的な環境が調和する、臨海副都心・有明に立地。教科横断型のプロジェクト学習や英語教育の充実、ICTを活用した主体的な学習環境を通して、多様な価値観を理解し発信できる力を養う。変化の激しい時代においても、自らの軸を持ち、社会に新たな価値を創出できる「未来のリーダー」を育成している。 |
