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2026.09.15

ICT化とは?IT化・DXとの違いやメリット・デメリット、進め方を解説

ICT化とは、パソコンやクラウド、ネットワークなどの情報通信技術を活用し、情報共有やコミュニケーション、業務プロセスを効率化する取り組みです。単に機器やシステムを導入するだけでなく、業務で活用して成果につなげることが重要です。

近年、ビジネスの現場で「ICT化」という言葉が頻繁に使われるようになりました。しかし、従来の「IT化」との違いや、何から着手すべきかについて、整理が必要な担当者の方もいらっしゃるのではないでしょうか。
この記事では、ICT化の定義やIT化・DXとの違い、企業が得られるメリット、導入に際してのデメリットと成功させるための手順について解説します。

ICT化の定義とIT化・DXとの違い

ビジネスの現場では「ICT化」という⾔葉が広く使われていますが、「IT化や DXと 何が 違うのか」「何から始めればよいのか」と悩んでいる⽅もいるのではないでしょうか。本記事では、ICT化の 意味や IT化‧ DXとの 違い、企業が取り組むメリットと注意点、具体的な進め⽅を分かりやすく解説します。

ICT化の意味

ICTとは「Information and Communication Technology」の略称です。従来のITに「Communication(通信・伝達)」の要素が加わったもので、インターネットなどの通信技術を通じて情報を共有・活用する技術を指します。ICT化とは、これらを活用して業務を効率化し、生産性を向上させる取り組みのことです。

類似用語との違い

IT化とICT化は同義として使われることも多いですが、一般的には、IT化がデジタル技術の導入そのものに焦点を当てるのに対し、ICT化は情報共有やコミュニケーションを含めた活用までを指すものとして説明されることがあります。

例えば経費精算なら、手作業をExcelに置換するのが「IT化」です。一方、クラウドシステムで申請から承認、会計連携までを自動化し、関係者間の情報伝達をデジタル化して最適化するのが「ICT化」です。ICT化は、ITを活用した情報共有やコミュニケーションの仕組みづくりとして捉えられることが多いです。

また、よく混同される言葉に「IoT」があります。IoTは「モノのインターネット」と呼ばれ、センサーや家電などをインターネットにつなぐ技術を指します。

また、近年広く浸透しているDXとICT化の関係性も整理しておきましょう。経済産業省の『DXレポート2』などで用いられる整理では、デジタル化のプロセスを3段階で説明することがあります。

ICT化は業務プロセスをデジタル化し、新たな価値を生み出す準備を整える段階に位置します。ICT化はDX推進の土台となる取り組みの一つとして位置付けられることが多く、DXの実現に向けた準備段階として捉えられる場合があります。

用語主な意味具体例
IT化デジタル技術による業務の効率化紙の申請書を電子化する
ICT化情報通信技術を活用した情報共有・連携クラウドで情報を共有する
DXデジタル技術による業務や事業の変革データを活用して業務プロセスを再構築する

企業がICT化に取り組むメリット

ICT化を推進することで、企業は経営課題の解決に直結する多様な効果を得ることができます。主なメリットは以下のとおりです。

業務効率化と生産性の向上

ICT化で情報共有が円滑になれば、業務によっては処理時間の短縮や対応速度の改善が期待できます。例えば特定の担当者が持つノウハウを動画などでクラウド上に共有すれば、属人化の緩和につながり社員全体のスキルアップにつながります。チャットツールで部門を越えた知見を即座に共有することも、組織全体のスピードアップに寄与します。

また、アナログ作業の自動化は作業時間を大幅に短縮し、サービスの質向上にも寄与します。空いた時間を企画や戦略立案などの付加価値の高い業務に充てることが可能になります。

多様な働き方への対応

ICT環境を整備することで、オフィス以外でも円滑な業務が可能になります。これによりテレワークや時短勤務の導入が容易になり、育児や介護と仕事の両立を支援できます。柔軟な働き方を実現できること、優秀な人材の離職防止や確保においても大きなメリットとなります。

コスト削減とミス防止

ICT化は、中長期的なコスト削減にも寄与します。ペーパーレス化が進むことで、紙代や印刷代、保管スペースにかかる費用を削減できます。また、Web会議の活用は、移動にかかる交通費や宿泊費だけでなく、移動時間という見えないコストの削減にもつながります。

さらに、入力業務や集計業務の自動化は、人為的ミスを未然に防ぐことにつながります。正確なデータに基づいた判断が可能になるため、ミスのやり直しにかかる工数や、誤った判断による損失も最小限に抑えることができます。

ICT化の具体例

企業のICT化は、単に新しいシステムやツールを導入することではありません。現在の業務課題に対して、情報通信技術を活用しながら効率化や情報共有を進める取り組みです。


例えば、紙で運用している申請書や稟議書をワークフローシステムへ移行することで、申請から承認までの時間短縮や進捗の可視化が可能になります。また、メール中心だった情報共有をチャットツールやクラウドストレージへ移行することで、部門を横断した情報共有がしやすくなり、業務スピードの向上につながります。


さらに、会議室にWeb会議設備や電子黒板を導入することで、拠点間や在宅勤務者とのコミュニケーションが円滑になります。対面とオンラインを組み合わせたハイブリッド会議も実施しやすくなり、会議の質向上にも貢献します。PCやタブレットなどの端末管理についても、調達からキッティング、運用、保守、廃棄までを一元管理することで、情報システム担当者の負担軽減につながります。


このようにICT化は単一のシステム導入ではなく、「情報共有」「コミュニケーション」「端末管理」「業務プロセス改善」を組み合わせながら、組織全体の生産性向上を目指す取り組みといえます。

業務ICT化前ICT化後
申請・承認紙の申請書・押印ワークフローシステム
情報共有メール・個人フォルダクラウド・社内ポータル
会議対面中心Web会議・大型ディスプレイ
端末管理台帳を手作業で更新IT資産管理・MDM
問い合わせ担当者ごとに対応ヘルプデスクへ集約

特に近年は、ネットワーク環境の整備やセキュリティ対策、PCのライフサイクル管理(LCM)、会議DXなど、複数の施策を組み合わせてICT化を進める企業が増えています。

ICT化におけるデメリットと注意点

ICT化には多くのメリットがある反面、導入に際して考慮すべきリスクや注意点も存在します。これらを事前に把握しておくことが、失敗を防ぐ鍵となります。

セキュリティリスクへの対策

インターネットに接続して情報を共有する以上、サイバー攻撃や不正アクセス、情報漏えいといったセキュリティリスクは避けて通れません。

ICT化を進める際には、端末保護、通信の暗号化、多要素認証、アクセス権限の適切な管理、バックアップなどの技術的対策に加え、社員教育をはじめとする⼈的対策を組み合わせることが重要です。近年では、「ランサムウェア」による被害も高い水準で推移しており、バックアップ体制の強化も重要な課題となっています。

導入・運用コストの発生

ICT化には「サブスクリプション型」の採用が増加しており、初期費用を抑えやすくなっています。一方で、保守運用費や廃棄費用まで含めた「総保有コスト」の視点で予算を組むことが重要です。また、不要なアカウントの解約忘れなどで無駄なコストが積み上がらないよう、定期的な利用チェックも欠かせません。

一括で大規模に導入するのではなく、効果の高い部門から段階的に導入することも有効な手段の一つです。

社内定着までの負担

新しいツールやシステムを導入すると、一時的に現場の業務負担が増加します。操作方法を覚えるための教育コストがかかるだけでなく、長年慣れ親しんだ業務プロセスを変更することに対して、社員から反発が起こる可能性もあります。

導入して終わりにするのではなく、マニュアルの整備や相談窓口の設置など、社内に定着するまで伴走する体制を整えることが、ツールの形骸化を防ぐために必要です。

失敗しないICT化の進め方

ICT化を形だけのものにせず、業務改善や生産性向上につなげるためには、目的を整理したうえで段階的に進めることが重要です。ここでは、ICT化の基本的な進め方を5つのステップに分けて解説します。

STEP1 ICT化の目的と
課題を明確にする
STEP2 現在の業務と
ICT環境を整理する
STEP3 必要な環境と
ツールを選定する
STEP4 一部の部署で
試験導入する
STEP5 運用ルールを整備し
効果を検証する

STEP1.ICT化の目的と課題を明確にする

まずは、ICT化によって「どのような課題を解決したいのか」「どのような状態を実現したいのか」を明確にします。

「ほかの企業が導入しているから」といった理由だけでツールを選ぶと、自社の業務に合わず、期待した効果を得られない可能性があります。

「申請業務に時間がかかっている」「情報共有が属人化している」「テレワーク環境を整備したい」など、現在の課題を具体的に洗い出し、優先順位をつけましょう。

STEP2.現在の業務とICT環境を整理する

次に、現在の業務手順や使用しているシステム、端末、ネットワーク環境などを確認します。

業務の整理には、「排除・結合・交換・簡素化」の視点で業務を見直す「ECRS(イクルス)」というフレームワークが役立ちます。特に、不要な業務をデジタル化してそのまま残してしまわないよう、まずは「排除できる業務はないか」を検討することが重要です。

また、既存システムとの連携、ネットワークの性能、セキュリティ対策、運用を担当する人員なども確認しておきましょう。

STEP3.必要な環境とツールを選定する

課題と現状を整理したら、目的に合ったハードウェア、ネットワーク、ソフトウェアを選定します。

選定時には、機能や価格だけでなく、既存システムとの相性、操作のしやすさ、セキュリティ、導入後のサポート体制、将来的な拡張性などを総合的に比較することが大切です。

クラウドサービスを利用する場合は、オンプレミスとクラウドの特徴を比較し、自社のセキュリティポリシーや運用体制に適した環境を選びましょう。

STEP4.一部の部署で試験導入する

ツールを選定したら、いきなり全社へ展開するのではなく、一部の部署や業務で試験的に導入する「スモールスタート」が有効です。

実際の業務で使用することで、操作性や既存業務との相性、設定上の問題など、カタログや説明資料だけでは分からない課題を確認できます。

試験導入では現場の担当者から意見を集め、必要に応じて設定や運用方法を見直します。その結果を反映してから対象範囲を広げることで、全社導入時の混乱や失敗を抑えられます。

STEP5.運用ルールを整備し、効果を検証する

本格導入にあわせて、利用マニュアルや運用ルールを作成します。「どの情報を共有するのか」「誰がアカウントや端末を管理するのか」「トラブル時はどこへ連絡するのか」などを明確にしておきましょう。

社員へ周知する際は、操作方法だけでなく、ICT化によって自分たちの業務がどのように改善されるのかを伝えることも重要です。必要に応じて研修を実施し、社員が無理なく使い始められる環境を整えます。

導入後は、作業時間、入力ミスの件数、問い合わせ件数、運用コストなどを定期的に確認します。導入前の状態と比較し、期待した効果が出ていない場合は、ツールの設定や業務手順、運用ルールを見直しましょう。

ICT化を成功させるためのポイント

ICT化を推進し、持続的な成果につなげるためには、以下の3つのポイントを意識することが重要です。

現場の声を取り入れた選定

システムを導入する際、経営層や情報システム部門だけで決定してしまうと、実際の現場のニーズと乖離が生じることがあります。

導入検討段階から現場の担当者を巻き込み、日々の業務で何に困っているのか、どのようなインターフェースであれば使いやすいのかを丁寧に聞き取る必要があります。現場の納得感を得ることで、導入後の運用もスムーズになります。

専門的なサポートの活用

ICT環境の構築には、ネットワーク設計、セキュリティ対策、各種設定など、専門知識が必要となる場面が多くあります。これらをすべて社内のリソースだけで完結しようとすると、情報システム部門の負担が大きくなり、本来取り組むべき戦略的な業務に支障が出るおそれがあります。

豊富な実績を持つ外部パートナーと連携し、専門事業者の知見を活用することは、結果として導入スピードを早め、リスクを抑えたICT化を実現することにつながります。

長期運用を見据えた管理体制の構築

ICT環境を安定して利用し続けるためには、導入後の管理体制を整えておくことが重要です。システムや端末の管理担当者を定め、トラブルが発生した際の問い合わせ先や対応手順を明確にしておきましょう。

運用開始後は、セキュリティパッチの適用、アカウントやアクセス権限の管理、端末情報の更新、故障時の対応など、継続的な管理が必要です。

端末の調達・初期設定から運用、保守、更新、回収・廃棄までを一貫して管理するLCM(ライフサイクルマネジメント)の考え方を取り入れることで、情報システム部門の負担を軽減しながら、安全で安定したICT環境を維持しやすくなります。

ICT環境の構築・運用をワンストップで支援するサービス

円滑なICT化を実現し、その効果を持続させるためには、インフラ構築から運用保守までを包括的にサポートできるパートナーの存在が重要になります。ウチダエスコ株式会社は、オフィスの物理的な空間構築と、そこで機能するデジタル基盤の双方をワンストップで支援しています。

オフィス環境とICTの融合

オフィス移転やレイアウト変更は、ICT環境を見直する好機となります。ウチダエスコは、単なる内装施工だけでなく、ネットワーク設計やセキュリティ構築を一括で手掛けます。

フリーアドレスを導入する場合、無線LAN環境の構築や、電源の確保、セキュリティを考慮した動線設計などが不可欠です。ウチダエスコなら、内装デザインと並行して、床下のLAN配線やアクセスポイントの最適配置を設計できるため、見た目の美しさと機能性を両立させたオフィスを実現できます。

例えば、会議DXを支援する電子黒板「MAXHUB」シリーズは、カメラ、マイク、スピーカー、PC機能を一台に集約し、配線の手間を省きます。ホワイトボードの内容をQRコードで共有できる機能も備え、議論そのものに集中できる環境を整えます。ウチダエスコでは、こうしたデバイスの選定から空間デザインまで、ソフトとハードの両面から統合的な提案が可能です。
※搭載機能は製品‧モデルによって異なります。

マルチベンダー対応と保守サポート

ウチダエスコの強みは、特定のメーカーに縛られない「マルチベンダー対応」にあります。主要なPC、タブレット、周辺機器のメーカー製品を幅広く取り扱っており、お客さまの既存環境や要件に応じて、適切な機器を選定‧調達します。

また、独自のキッティング・リペア拠点「ESCO 船橋-BaySite」を核とした「LCMサービス」は、国内でも有数の体制を有しています。民間キッティングエリアで最大40,000台/月、文教キッティングエリアで最大20,000台/月の作業能力を持つこの拠点では、PCの初期設定から、故障時の迅速な修理・交換、期間満了後の確実なデータ消去・廃棄までを包括的にサポートします。

管理番号を記した資産シールの貼り付けや、管理台帳の作成といった細かな作業のご相談も可能です。また、廃棄時にはデータ消去サービスについて相談を受け付けているので、コンプライアンス遵守の観点からも安心して任せることができます。

これにより、お客さまの情報システム部門は煩雑なデバイス管理業務の負担を軽減でき、より戦略的なICT活用へのシフトが可能になります。

まとめ

ICT化は、機器やシステムを導入すること自体が目的ではありません。現在の業務課題を整理し、ネットワーク、端末、クラウド、セキュリティ、運用体制まで含めて設計することが重要です。

しかし、その実現にはネットワークやセキュリティの専門知識、適切な機器選定、そして導入後の継続的な管理工数が必要です。自社だけで対応するのが難しい工程がある場合や、情報システム部門のリソース不足に悩んでいる場合は、環境構築から運用保守、さらには資産の廃棄までを包括的にカバーできるサービスを活用することも選択肢の一つです。
ウチダエスコでは、お客さまの環境や課題に合わせたICT化・DXをご支援しています。何から着手すべきか分からない場合も、お気軽にご相談ください

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