IR情報
中期経営計画
重点基本方針について
1. 企業理念、経営理念 と 重点基本方針
当社グループでは、企業理念および経営理念を以下のように定義しています。
- 企業理念 (わたくしたちの存在価値)
- 「働く場」「学ぶ場」へ「心のこもったおもてなし」を提供し、社会に貢献する。
- 経営理念 (わたくしたちの活動目的)
- お客さまと働く仲間を幸せにする。
第11次中期経営計画においては、企業理念にある「心のこもったおもてなし」に真剣に取り組むために、社外的にも明示する重点基本方針を、14個のCSFの中から
顧客体験価値(CX**)の創造 ~心のこもったおもてなしの提供~
としました。
** CX = Customer Experience
2. 重点基本方針 と 当社グループの差別化戦略
顧客体験価値(CX)とは、商品やサービスの提供側の企業組織(元請企業(販売パートナー)を含む当社グループ)から、顧客が商品やサービスの情報を入手、検討、契約、購入、利用、更新するという一連のプロセスで感じる「心理的・感情的な価値」をさします。顧客体験価値(CX)の創造をわかりやすく表現すると、お客さまが感動した、心地よい、期待した以上、と感じる心理的・感情的な価値をつくりだすことです。

当社グループが提供する商品やサービスは、各分野に大組織の同業(競合)他社が存在します。当然ながら、常に商品やサービス自体に磨きをかけていくことが重要です。しかしながら、商品やサービスで同業他社と大きな差別化が難しい場合、市場や個別のお客さまのニーズを深く把握した顧客体験価値(CX)の創造~心のこもったおもてなしの提供~が、当社グループの差別化戦略となります。
3. 顧客体験価値の創造の実践
CXというのは2000年頃から注目されてきた経営理論ですが、CXという経営理論が存在しなかった昔の時代においても、お客さまに愛され続けてきた会社では意識せずとも取組んできた活動姿勢です。それが、CXとして定義され、方法論(フレームワーク)が整理され、具体的に取り組む会社が増えてきたのがこの20年くらいの社会の動きです。
顧客(お客さま)が体験するプロセスのことをCXでは、「カスタマージャーニー(顧客の旅)」と呼びます。一般的な時系列では、顧客を主語と考えて、下記のようなカスタマージャーニーになります。

CX活動は、顧客に小さな質問を繰り返すことで、カスタマージャーニーの各体験プロセスにおける顧客目線、顧客視点の顧客の声(VOC: Voice Of Customer)を拾い集めて、「何がしたいのか」「何に困っているのか」などの真のニーズ(潜在的ニーズ)を把握します。さらにそれらの情報を全社的に共有し、各プロセスにおける顧客体験価値創造施策(心のこもったおもてなしの提供)を全社レベルで組織横断的に検討・策定・実行します。
CX活動で気をつけるべきは、商品やサービスの提供企業側(元請企業を含む当社グループ)は各部門や各社の部門最適になりがちなのに対して、顧客側は常に全体最適を求めている、という点です。このギャップが顧客の不満足を発生させる原因であり、これを埋める意識的な活動(組織や会社の垣根を越えたチームワーク)、特に「全社的情報共有の推進」がCX成功の肝となります。

顧客体験価値(CX)創造の活動プロセスにおいては、ST-PDCAサイクルを推進します。特に、PDCAに先立つSとTを徹底します。
-
先入観や偏見にとらわれることなく、顧客の状況を客観的に、ありのままに調査・分析し、顧客ニーズ等の顧客の声(VOC)情報を収集し、全社に情報共有します。
-
目的と目標を達成するためのシナリオを検討し、実行可能で効率的な計画をたて、全社に情報共有します。
-
計画を試行もしくは実行し、経過を観察し、全社に情報共有し、有言実行します。
-
評価活動の中でも顧客の声(VOC)を聴き、実行結果を評価し、 全社に情報共有します。
-
評価をふまえて行動を改善し、改善内容を全社に情報共有し、 改善活動を有言実行します。

以上