駒場学園高等学校様の教育カリキュラムは、「どういった場面にも対応できる力を身に付けること」を目標としています。昨今のグローバル化・デジタル化推進の動きに応じて、ICT教育を進めるため、2018年度から生徒への一人一台タブレット端末(iPad) の導入に踏み切りました。ウチダエスコはiPadのECサイト構築と販売窓口代行、手配、設定、保守を担当。また、iPadをスムーズに使うための校内ネットワークの設計・構築・保守を行っています。 iPadの活用方法や、ECサイトのメリットなどについて、教務部ICT主任を務める目代充寿先生にお話を伺いました。
(2021年3月取材)
駒場学園高等学校様が一人一台iPadを導入したきっかけについて伺いました。
「教育現場でのICT導入が全国的に広まっていることを受けて、本校でもICT教育を進めていきたいという機運が先生方の間で高まっていました。一人一台タブレット端末 を導入している先進的な学校の事例を知り、導入を検討し始めた頃に、ウチダエスコから提案がありました」
一人に一台iPadを導入する前は約100台のiPadを導入し、共用端末としてクラスごとに貸し出していたそうです。生徒が共用端末を利用する様子を見て、授業に生かせる可能性を感じたため、一人一台iPadの本格的な検討が始まりました。 ウチダエスコを選んだ理由としては、コストが適切だったことに加えて、以下の2点を挙げていただきました。
ウチダエスコが学校専用のECサイトを開設。学校側の必要に応じて、購入可能なiPadの種類などを決められます。保護者にとっては、振り込みやコンビニ払いなどの支払い方法を選択できるメリットがあります。 「ECサイトがあると、iPad購入の際に発生する高額な代金の支払いを、学校を介さずに行うことができます。購入の際の問い合わせ対応もウチダエスコに任せています。迅速に解決してもらえるので助かっています」
ウチダエスコは、3年間の在学期間をカバーできる独自のiPadハードウェア保守サービスを展開。在学中の物損(水濡、火災、落雷・風災、雪災、破損、交通事故)については無制限で保守します。メーカーで保守切れとなった場合もウチダエスコが保守を行います。また、学校や自宅での引き取り対応、初期状態復旧サービス、ヘルプデスクなどを充実させています。 「iPadは通常2年間の保証しかありませんが、教材としては3年間の在学期間を通して使うものです。そのため、ウチダエスコの3年長期保証はとても良い提案でした」
一人一台のiPadは、授業だけでなく学校生活全般で幅広く活用されています。
生徒がiPadに入力した解答を教員が集めて、瞬時にクラス全体で共有。また、グループワークやペアワークの際に、自分の意見を他の生徒に発表するときに活用しています。デジタル教科書ではなく紙の教科書を使っていますが、教員が作った教材などは生徒のiPadに配信することもあります。
生徒はiPadに入っているアプリケーションを使い、理解度に合った動画講座を選んで視聴できるため、自分のペースで授業の復習やテスト対策に取り組めます。クラス担任や学校からの連絡事項は生徒のiPadに配信。プリントの配布を減らすことができて、ペーパーレス化にもつながりました。
iPadを活用して武道の技などの動画を見たり、撮影した動画をその場でアップロードして共有したりしています。多目的ホールや体育館、多目的教室にもネットワーク環境を整備。これらの教室が入る建物(新世紀会館)を建設した際に、ネットワークの設計・構築、アクセスポイント導入もウチダエスコが担当しました。
新型コロナウイルスの影響で、2020年5月からはオンライン授業も実施しています。一人一台iPadを導入していたことにより、オンライン授業を行える環境がそろっていたため、配信の準備だけで実施することができました。
「先生方からは、授業やホームルームでiPadを使えるのは便利だという感想が出ています。オンライン授業を行うようになってからは特に、iPadはなくてはならないものだと、先生方の間で認識されるようになったのではないでしょうか」
生徒や保護者は、iPadについてどのように感じているのでしょうか。
「教材として使うものなので、MDM(モバイルデバイス管理)で利用できる機能に制限をかけています。生徒には個人のスマートフォンとは区別するように伝えています。iPadの操作方法については、ウチダエスコが作ったマニュアルを渡します。教員は最初の設定を一緒に行い、教育用アプリケーションの使い方を説明します。ほとんど教えなくても生徒は使いこなしています。 iPadを導入し始めた頃は、保護者から『必要ないのでは』という声もありました。今ではiPadを使っている学校であることが認知され始めて、そういった問い合わせは少なくなりました」
駒場学園高等学校様では、SDGsへの取り組みを積極的に行っています。生徒は週1回の探究学習の時間にSDGsを学び、自分自身は何ができるかを考えて具体的な行動を起こします。その結果を発表したり、情報収集したり、データを分析してグラフにまとめたりするためにiPadを利用しています。 2年生になると、SDGsについて学習したことを学校全体に向けて発信する機会があります。iPadに入っているアプリケーションを使うことで、口頭で説明するだけではなく、視覚的要素を使ったプレゼンテーションが可能です。「探究学習とICTは切り離せません」と目代先生は語ります。
「他人の意見を聞いて自分の考えをブラッシュアップするために、生徒同士のディスカッションも重要です。新型コロナウイルスの影響で、全員が登校するのではなく、学校と自宅に分かれて授業を受けてもらった時期もありました。そのときは、iPadを活用して学校と自宅をオンラインでつなぎ、生徒同士で活発にディスカッションをしてもらいました。iPadがあったから、コロナ禍でも新しいやり方で探究学習を進められました。 今後は、さらにICTを探究学習に活用していきたいです。離れた場所にいてもオンラインでつながれたという実績ができたので、次は海外も含めた他校の生徒たちとつながるところまで発展させられるのではないかと考えています」
生徒や保護者からは、1日でも早くiPadを手元に届けてほしいという要望があるそうです。学校側でも、そうした要望に配慮しています。ウチダエスコもその要望にお応えするため、2021年度 は早い段階でiPadの在庫を確保し対応を行いました。
「ウチダエスコには、なるべく早く納入してほしいと伝えています。親身になって対応してもらえるので、ありがたいですね。iPadの破損や、ネットワークの接続トラブルなどがあれば、その都度ウチダエスコに連絡して対応してもらっています。一人一台iPadを導入してから今まで、『どうにもならない』というほどの大きなトラブルはなく運用することができています」
最後に、ウチダエスコに対しての感想を伺いました。
「ウチダエスコはECサイトや3年保証など、他の会社からは難しいと言われたことを実現してくれました。サポートには満足し、感謝しています。これからも、学校側だけでなく生徒や保護者の目線にも立ったサポートをしてほしいと思っています」
ウチダエスコは今後も、駒場学園高等学校様のICT教育への取り組みを全力でサポートしてまいります。
【ホームページ】https://www.komabagakuen.ac.jp/
【所在地】東京都世田谷区代沢1-23-8
【特徴】 1947年に設立された日本装蹄学校が起源。現在は普通科・進学/国際/特別進学コース、食物調理科の2科3コースが設置されている。「四海に通じる若者の育成」を教育方針に掲げ、知的探究心にあふれた自ら学び考える人材の育成を目標とする。「思考力」「知識」「体験」「発信」の4つをキーワードに、『自律学習』を支援する多彩なプログラムを用意し、生きる力を育んでいる。