事例紹介ICT基盤構築
和歌山信愛中学校・高等学校 様

従来の授業を継承しつつ、生徒の理解をより深めるためにICT機器を導入
プロジェクターと教員用iPadの活用で、授業がぐんと効率的に!

和歌山信愛中学校・高等学校では、文部科学省の「2018年度以降の学校におけるICT環境の整備方針」や、2020年度から始まる新学習指導要領に加えて、県のプログラミング教育推進が後押しとなり、2019年の夏に各教室に短焦点式プロジェクターを導入しました。教員用のiPadとの併用によって、より効率的な授業展開が実現。「テクノロジーありきでなく、目指すのはあくまでも、従来の授業の継承」と話す山野雅哉副教頭先生と岡本真由美先生に、同校のICT環境整備の取り組みについて、お話を伺いました。

(2019年11月取材)

県のプログラミング教育推進の流れを受け、ICT導入に本腰
文教面で知見のあるウチダエスコをパートナーに選定

副教頭の山野雅哉先生

和歌山信愛中学校・高等学校がICT機器の導入を開始したのは3~4年ほど前になります。

「文部科学省の『2018年度以降の学校におけるICT環境の整備方針』が発表され、教育の場でもICT推進の流れが強まる中で、『本校で何ができるだろうか』と考え、いろいろな業者を探しました。そのとき目に留まったのが内田洋行。そこからウチダエスコに出会いました。ウチダグループは、ICTのハードやソフトだけでなく、教室の設備や什器もそろっており、文教に特化した取り組みも多い。知見も豊富なので、何かあったときに相談できそうだと思い、お付き合いが始まりました。当初は、各フロア(4~5教室)に対して、2台くらいのプロジェクターを導入しました」(山野福教頭先生)

初めての取り組みで分からないことも多く、補助金の申請の仕方について相談しても「よく分かりません」という業者が多い中、申請手続きや書類の準備など、全面的にサポートしてくれたこともウチダエスコを選定した理由だったと振り返ります。

文部科学省の「2018年度以降の学校におけるICT環境の整備方針」、2020年度からスタートとなる「新学習指導要領」に加えて、2019年度に入ると和歌山県が小中高等学校でのプログラミング教育を積極的に推進。これが、大きな後押しとなって、全教室への短焦点式プロジェクター導入を決めます。

板書の手間が削減し、生徒との情報共有も簡単に
将来は「目指せ!ペーパーレス」

全教室へのプロジェクター配置から約3か月(取材時)。授業の現場ではどのような使い方をし、どのような効果が出ているかを伺ったところ、例として次のような点があがりました。

国語(特に古文や漢文)、英語

本文をプロジェクターで映せるので、教員が教科書の本文を板書しなくて済むようになった。特に書く分量が多い漢文などで助かっている。注釈なども、(黒板でなく)手元で書いた方が早く書けるので、国語教員はよく使っている。生徒も板書を待たなくて済む。

数学

生徒に回答例を板書してもらっていたのを、生徒のノートを教員のタブレットで撮影し、それをプロジェクターに映せばよくなった。時間短縮になっている。

社会、理科

写真や動画をプロジェクターに映して見せることが多い。地図帳なども、「何ページのどこを見て」と指示しなくても、プロジェクターに注目させればよいので助かっている。教室の前方にあるプロジェクターに動画、写真、教材などを映して注目させることで、生徒が集中できるのもよい。

国語教員の岡本真由美先生

「プロジェクターがフロアに2台しかないときは早い者勝ちになり、使いたいときに使えるとは限りませんでした。使うときも、廊下にあるプロジェクターを教室に持ってきて、スクリーンを張って、パソコンとつないで、ピントを合わせて・・・といった作業が必要でした。今はボタンを押して、iPadとつなぎ、スクリーンをおろせば使えるので、これまで使っていなかった教員も使っているようです」(岡本先生)

iPadについては、現在は教員のみが使用していますが、将来は全生徒への配布を考えている同校。

「本校は、宿題、小テスト、授業教材、保護者へのお知らせなど、生徒に配布するプリント類が、とても多いんです。生徒も整理しきれず、教員も印刷や準備が大変。今は、iPadの導入は教員だけですが、将来、全生徒がiPadを持つようになれば、授業がさらに効率的に進められるだけでなく、ペーパーレスも進むと思います。iPadの導入は、『目指せ、ペーパーレス』でもあるんです」(岡本先生)

「教員がiPadとプロジェクターを使うようになりチョークの使用が減ったことで、黒板まわりの掃除が楽になったというメリットもあるようです。この先、ペーパーレスが進み、紙の資料の印刷や板書が少なくなれば、チョーク代、紙代、印刷機まわりの備品やトナー代、メンテナンス費用などが減り、副次的には経営的なメリットも期待できますね」(山野福教頭先生)

ICT導入の本来の目的は、生徒の理解を深めること
「従来の授業の継続」をベースに、テクノロジーを活用

順調にICT活用が進んでいる同校ですが、導入のプロセスはどのように進まれたのでしょうか。

「ICTの推進といっても何から着手していいかわからなかったのが正直なところです。まず、先に取り組んでいる学校に視察に行き、自校でできそうなところを取り入れていきました。校内では、各教科から1~2名の教員が集まって『ICT・情報委員会』を立ち上げました。メンバーの教員同士で、教科別の要望を出し合ったり、委員会で話し合ったことを、教科の先生方に広めてもらったりしています」(岡本先生)

「ICT導入の本来の目的は、生徒の理解が深まり、生徒自身の成績が向上すること。テクノロジーを追い求めすぎると、本来の目的がおろそかになるような気がしました。だからICT委員会も、あえてICTにそれほど詳しくない先生方にも参加していただいています」(山野副教頭先生)

全教室にプロジェクターを配置するときも、ICT委員からは簡単な操作方法などを説明しただけだといいます。ICT導入に対して、反発やアレルギーがあることも想定していたといいますが、そういった意見はほとんどなく、積極的に取り組まれる教員が多い、と岡本先生。

「職員室で、『どうやってるの?』『こんなのやりたいんだけど、どうやったらいいの?』といった情報交換が自然と広がっています。導入からまだ日が浅いので、今は各教員が試行錯誤しながら、授業の中でICTを取り入れているところ。教員のノリもよく、新しいものを積極的に取り入れていこうという雰囲気でやっています」(岡本先生)

「ICTの活用は『絶対にしてください』とは言っていないんです。全部の授業で使わないといけないとも考えていない。あくまでもベースは従来の授業を継続することです。ICTを入れたから今までと違うことをするのではなく、教員の仕事が効率化でき、その結果、生徒の理解が深まり、成績が向上することが目的と考えています」(山野副教頭先生)

全教室に可動式の短焦点プロジェクターを導入
スクリーン無しでも鮮明に投影

来年度から、一人1台iPadの導入を順次開始
さまざまな面で、ウチダエスコのサポートにますます期待

同校では、来年度の新入生(中1生、高1生)からiPadを配布し、3年後には一人1台iPadを持つ環境が整います。

「一人1台iPadの導入が始まれば、生徒と教員の相互コミュニケーションのツールとして使っていくシーンもあるかと思います。ペーパーレスや授業の効率化が進み、生徒もいろいろな取り組みができることが楽しみだという期待がある一方で、さまざまなトラブルや問題が起こることも心配です。その点、他校の事例などもよく知っているウチダエスコには、ぜひアドバイスをいただきたいです」(山野副教頭先生)

また、Classi(※)を導入して保護者とのコミュニケーションにも力を入れたり、デジタル教科書も検討したりしていきたい、と将来に対する展望を話してくださいました。ウチダエスコとしても、今後も学校現場に寄り添ったサポートを提供していきたいと考えています。
※Classiは、コミュニケーション、探究学習、学習動画、日々の学習記録など、学校生活のさまざまなシーンで活用いただけるオールインワンのプラットフォームです

お客様について

和歌山信愛中学校・高等学校

【ホームページ】
https://www.shin-ai.ac.jp/

【所在地】
和歌山市屋形町2丁目23番地

【特徴】
1946年桜映女学校として開設、1951年「幼きイエズス修道会」に経営移管、1955年和歌山信愛女子短期大学付属中学校・高等学校に、2013年和歌山信愛中学校・高等学校に校名変更し、現在に至る。県下唯一のカトリックミッションスクールとして、「一つの心 一つの魂」を基本に据えて、すべての教育活動を行っています。「社会に出たときに人に気配りのできるような『賢い女性』であってほしい」という思いに支えられた指導のもと、物事にまじめにコツコツと取り組める、気持ちの優しい学生が多いのが特長。バスケットボール、バレーボール、ソフトテニスは全国大会に出場するレベル

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